モノトーンの黒猫

モノトーンの黒猫 間章「被り物を捨てる」5

被り物を捨てる 5

 

  ☆  ☆  ☆
 
 
体調不良という欠席理由は、果たしてどこまで信頼できるのかしら。
 
放課後のやり取りがあってから3日がたつ。今日も彼女は教室に姿を見せなかった。
 
話をした直後にこうなってしまうとなんだか後味が悪い。
 
わたしは、あの時の自分や結衣が間違ったことを言ったとは思わない。
 
だけど現実に学校へ来なくなった彼女を目の当たりにして、人と人とのやり取りの難しさを改めて思い知らされた。
 
おそらく結衣は自身が彼女と話せばこんな結果になってしまうのが分かっていたのではと、今になって考える。
 
だから面と向かって彼女を相手にして問題を深刻にするよりも、自分が攻撃を流している方が面倒にならないと放置を決め込んでいたのなら。結衣の意思に反して彼女と接触してしまった自分に、後悔ばかりが圧し掛かる。
 
結衣は彼女の欠席を意に介さず話題にしようともしない。意図的なのか、とっくに興味を失せてしまっているのか、わたしには判断がつかなかった。
 
あくびをかみ殺し、眠気に負けてぼんやりと過ごす授業合間の休み時間。
 
前側のドアから見慣れない女子生徒が4人入ってくるのをなんとなく眺めていた。ネクタイの色からして1年生なのだろうけど、知った顔はひとりもいない。
 
彼女たちはわたしの横を通り過ぎてひとつの方向に突き進む。とおりすぎた後ろ姿をなんとなく目て追った。
 
 
「高瀬結衣って、あんたよね」
 
 
そして突如聞こえてきた言葉に眠気が吹き飛ぶ。
 
 
「そうだけど、何か用でも?」
 
「どぼけてんじゃないよ。うちらのチームメイトいじめて学校に来れなくしたくせに、あんたよくぬけぬけと授業受けていられるよね」
 
「……まず、自分が何のチームのどこの誰なのか、名乗るところから始めてくれないかな?」
 
 
いきり立つ4人の女子生徒を前にしても結衣は淡々とした態度を崩さない。
 
半ば怒鳴りつけるようにひとりが部活名を口にする。そして、学校を休んでいる彼女の名前も。
 
 
「それで、その彼女が学校に来なくなったのはわたしのせいだと?」
 
「あんたのせいでしょ。ひどいこと、たくさん言われたって聞いてるよ」
 
「ひどいこと、ねえ。こっちとしては散々彼女に陰湿な嫌がらせをされてきたものだから、いい加減頭に来て直接忠告をしてやっただけなんだけど」
 
「だったとしても! もっとほかに言い方があったんじゃない!? わざわざきつい言い方して追い詰めるようなことしなくてもよかったんじゃないの!」
 
 
心底つまらなそうに、結衣は顔に落ちた髪を耳にかけながらため息を漏らす。
 
 
「なによその態度。この先、あの子が学校に来れなくなってしまったら、わたしあんたを許さないから」
 
 
怒りに震えた4人の中のひとりが鼻をすすりだす。隣にいた仲間が肩に回して泣きだした女子を慰めた。
 
なによ、この茶番は。
 
思わず立ち上がって反論しようとしたわたしを鋭い視線が止める。
 
そのままの目つきで微かに首を横に振られ、足に根が生えたようにその場から動けなくなった。
 
 
「……あんたもしかして、自分は悪くないとでもいうんじゃないでしょうね」
 
「原因の一端はわたしにあるかもしれないけど、この件については全部が全部わたしの責任だは思ってないかな」
 
「なによそれ。今に見てなさいよ」
 
 
捨て台詞を吐いて、彼女たちは踵を返す。
 
クラスメイトたちは固唾をのんで見守る人と、またお前かと言いたげに呆れかえる人でちょうど半分くらいに分かれていた。
 
 
「ねえ」
 
 
教室を出ようとした彼女たちを呼び止める声。先程まで責められていた結衣が席を立って彼女たちに向かい口をひいた。
 
 
「あんたたちが今日わたしのところに来たのは、部活の先輩に言われたから? それとも、これはチームの総意ってことなのかな?」
 
「は? あたりまえじゃない。うちら全員、あんたのこと許さないから」
 
「……うん、そっか。分かった」
 
 
ひとり納得して結衣は再び席に着く。興味を無くしたようで、くわっと手で口を抑えながらあくびをしている。
 
彼女たちは一瞬ぎょっとしてたじろいだ後、すぐに廊下を走り去っていった。
 
眠そうに眼をこする結衣に歩み寄る。
 
声をかけてもしばらく反応を返さず前を見つめていた結衣が困ったように苦笑して見上げてきたとき、無性に泣きたくなった。
 
 
「マヤも、しばらくはわたしに近付かない方がいいかもしれない」
 
 
どうしてかしら。なんとなく、結衣にそう言われるのが分かっていた。
 
 
「……嫌よ。絶対に嫌。結衣に罪があるなら、彼女を責めた、わたしだって同罪よ」
 
 
言い切ったわたしに、友人はそれは嫌だなあとぼんやりこぼすだけだった。
 
 
 
実際問題、校内での結衣の心象は悪化の一途をたどっていると、田所さんが教えてくれた。
 
例の部活の部員たちが、自分たちの仲間がいじめられて不登校になったと吹聴し回っているらしい。
 
片方が自分されたことを周りに言うような人じゃないなら、一方的な情報を信じる人たちが日増しに増えていくのは必至。
 
心配するわたしをよそに当の本人はもはやなるようにしかならないと、諦め交じりに達観するだけ。
 
わたしのことには気を遣ってくれるのに、どこまでも冷めきっているその姿勢が、見ていて悲しかった。
 
ひとは悪者と認識した者に対し良心や常識が麻痺してしまう。たとえ結衣が精神的に強くても、大勢に囲まれたり、腕力にものを言わされたら到底かなわない。
 
1学期に男たちにさらわれた時の記憶がよみがえり、授業中、身体の震えが止まらなかった。また事態を招きかねない状況ができてしまっていると思うとじっとしていられない。
 
授業が終わってすぐ、1年1組の教室へ走った。
 
目的の人が廊下側のドアのすぐ近くで見つかって、心の中でほっと胸をなでおろす。
 
 
「水口君」
 
 
小さく呼べば、彼は感情の消えた鋭利な眼差しをわたしに向ける。
 
 
「少しだけ、いいかしら」
 
 
気だるそうに席を立った水口くんに、少したじろぐ。結衣と一緒にいる時はなんともなかったのにひとりきりで対峙した彼からは、人を寄せ付けようとしない冷たい空気が伝わってくる。
 
廊下に出てきた水口くんと向き合い、結衣の現状をかいつまんで話した。
 
 
「……あいつが俺に守られることを望んだのか?」
 
 
全てを話し終えるより先に水口君が口を挟んだ。
 
 
「そういうわけじゃない。でも、万が一最悪なことが起こってしまう前に、力になってほしくて」
 
「助力を請うならまずことの発端となった元凶を頼るべきだろう。くだらないことに俺を巻き込もうとするな」
 
 
言い捨てた水口君は教室に戻らず廊下を階段の方へと歩いていってしまった。
 
まさかの答えにわたしは呆然と彼の後ろ姿を見送るしかない。
 
彼はこんなに冷たい人だったかと考えて、思い至る。水口君が優しいのは結衣にだけで、他者に対する接し方は以前からこんなものだった気がする。
 
あてが外れてため息が出た。
 
自分にも結衣を守る力があったらよかったのに。
 
……駄目よ。今はないものねだりをしている場合ではない。
 
両手で頬を挟むようにして叩き、後ろ向きになった自分を叱咤する。
 
立ち止まってないでわたしができることを考えないと。
 
結衣に関する話で翔吾に悩みを漏らすのは最後にすると決めている。
 
翔吾も皇龍のひとだから。わたしがむやみに頼ってしまうとことが解決した後、結衣が皇龍に借りを作ったとみられかねない。
 
それは本人の望むところではないだろうからできるだけ避けたい。
 
幸い水口君は手を貸してくれなかったけれど、わたしにヒントをくれた。まだ手立てはある。
 
まさか皇龍での用事が立て込んでいて一緒に帰れなくなったことを詫びる翔吾のメールに、こんなにほっとする日が来るとは思わなかった。
 
一日の授業が終わり結衣と挨拶を交わしたら早々に学校を後にする。
 
いつもの帰り道を外れて商店街のわき道を進み、記憶を頼りに人気のない細道を曲がる。
 
たどりついたのは、文字が読めないくらいに古くなった看板を掲げる喫茶店。
 
緊張しながらドアをノックし、そっとノブを回した。鍵は開いているようで引けばきしむ音を立ててドアが動いた。
 
 
「おー、いらっしゃーい。と言いたかったんだがなー」
 
 
力のこもらない間延びした声が店の奥から聞こえてくる。
 
 
「わり―が、今日は別件があって店閉めてんだ……って、君は、マヤちゃんか」
 
 
カウンターの奥にある厨房から眼鏡をかけた男性が顔をのぞかせる。
 
名前を覚えてくださっていたことに安堵して、わたしは深く頭を下げた。
 
 
「すみません。先にお伺いもせず立ち寄ってしまって」
 
「いいって、そんな細かいこと。ほら、そこに座って。なんか食うか? いやー嬉しいねえ、若い子が店に来てくれるなんておじさん大はしゃぎだわ」
 
「いえ、あの、その……。お忙しいようでしたら、また日を改めます」
 
「ぜーんぜん。俺って毎日が超絶に暇な男だから、気を遣わなくて大丈夫だよ」
 
 
……さっき、別件があると言ったのは何だったのかしら?
 
あの結衣が苦手としている人だから、ここに来るまでに多少の不安はあった。実際に店に入ってこの人と顔を合わせたら、不安以外になにもなくなってしまった。
 
この店の店主である、柳虎晴さん。街の中で絶大な影響力を持っている伝説のような人。そして、結衣のかつての恩師。
 
わたしにとっても皇龍創設者である彼は雲の上の存在で、ここに来たのもまさに神頼みに近い心境があった。
 
勧められるがままカウンター席に座れば、柳さんはわたしにオレンジジュースを差し出す。
 
 
「俺からのサービス。可愛い子は甘やかしたい性分でね」
 
「あ、ありがとうございます」
 
「それで、高瀬に何かあったかい?」
 
 
いきなり核心を突かれはっと息をのむ。そんなわたしに柳さんは大げさに肩をすくめてみせた。
 
 
「君が番犬と番猫を振り切ってここまで来た理由は、それくらいしか思いつかないからね」
 
 
……番犬? ……ばん、ねこ?
 
 
「はい、実は結衣のことでそうだんがありまして」
 
 
気を取り直して柳さんに言うと、彼は厨房の椅子をカウンターの前まで引っ張ってきて腰を下ろした。
 
 
「いいよ、聞くよ。君がここまできた勇気を、お兄さんはむだにしない」
 
 
最初のハイテンションとは打って変わり落ち着いた雰囲気になった柳さんに安堵感をおぼえ、静かに頷く。わたしはぽつりぽつりと、これまでの出来事と学校の現状を語り出した。
 
柳さんはとても話しやすいひとだった。
 
ところどころ小さく相槌を打ちながら最後までわたしの話を聞いてくれた。
 
わたしがしゃべり終えると開口一番、柳さんが呟く。
 
 
「まあた、余計なところで高瀬の悪癖が出たな」
 
「悪癖、ですか?」
 
「そうそう。自分が被る害に対して雑な処理しかしない、挙句最終的に何もかもが面倒になって匙を投げてしまう。以前からある高瀬の悪い癖だ。全く、あいつも学習しねえなあ」
 
 
呆れた口調で言いながらなおも柳さんは面白そうに笑う。
 
 
「ところでマヤちゃん、ヨッシー……っつっても分かんないか。天下の吉澤先生に、この件は伝えたのかい?」
 
「……いえ、先生にはまだ。なんとなく、結衣は吉澤先生を直接問題の生徒との間に入っていただき話し合うのを、避けている気がしたので」
 
 
やっぱり、この人を頼る前にまず先生に言うべきだったのかしら。
 
気を沈めるわたしに柳さんがそうじゃないと明るく言う。
 
 
「むしろ、教師に泣きつかなかったのはこと高瀬が関わる件については正解だ。マヤちゃんの判断は間違ってないよ。高瀬の性格は、教師を敵に回しやすいからなあ」
 
「そうでしょうか?」
 
 
淡々と感情を抜いて物事を語るスタンスは、先生に事情を聞かれた際には伝えやすいという点で有利だと思うのだけど。
 
 
「マヤちゃん、教師も情に揺れる人間だよ。先生ってのはね、基本弱い生徒の味方だし、時には運動部で汗水流して苦労している生徒に甘くなるし、口うるさい保護者の意思になびきやすい。事なかれ主義で問題を大事にしたくない連中は――1、泣き喚いて話にならない子どもと、2、常に冷静で話が通じる子ども――どっちに目を付けて物事を終息させるように動こうとするか、簡単に想像もつくだろう」
 
「先生たちはみんな、より自分が被害者だと嘆いた生徒に味方をするということですか?」
 
「全員が全員そうとは言えないけどな。少なくともヨッシーは……あ、これ吉澤倖龍くんね。ヨッシーは高瀬にちょーっと厳しいってだけで、基本は他の生徒と扱いは同じだろう。問題が起きても、誰かをひいきしてひとりに全てを押し付けて終わらせようとするやつじゃない。ただ、今回の一件は部活動というクラスの範囲を超えてしまって、ヨッシーひとりで片付けられる問題じゃなくなっているだろう」
 
 
そうなれば他の先生の介入は避けられない。
 
 
「俺の経験上、理詰めの話し合いができないやつほど、声を荒げて感情任せにごり押しして来る強引なのが多い。そういうやつが揃ってしまえば、さすがのヨッシーも骨が折れるだろうに」
 
 
わたしが考えている以上に結衣の味方は少ないのだと、この人は暗に言っている。
 
もしも彼女の所属している部活の顧問の先生がそういう人だったらと思ってぞっとした。
 
 
「そんでもって俺も、この街で大きく動くのは得策じゃない。それは分かるね?」
 
「……はい」
 
 
街中の憧れの的である柳さんが表立って結衣を庇えば庇うほど、結衣に向けられる注目度と嫉妬心は増してしまう。
 
少し考えれば分かったはずなのに。わたしは一体何を期待して、この店に来たのだろう。焦るままに動きすぎて自分が分からなくなってきた。
 
一度冷静にならないと。
 
 
「悪いな。思うように力になれなくて」
 
「いいえ。お話を聞いていただくだけでも、頭の整理がつきました。こちらこそ、お手間をとらせて済みませんでした」
 
 
立ち上がって店を去ろうとしたわたしを、柳さんが片手を上げて制止する。
 
 
「うん、いいよ。素直な子は嫌いじゃない。単身ここまで乗り込んできた君に、お兄さんがひとつプレゼントをあげよう」
 
 
言いながら柳さんは自身のスマホを見てメモを取り始める。そして書き終えた白い紙を渡される。
 
メモに記されていたのは090と080から始まる、おそらく携帯の番号だと思われる数字が3つ。
 
 
「これは?」
 
 
柳さんがわたしの手にある白い紙を指差しながら口を開く。
 
 
「ひとつめは、ひょっとしたら君はもう知っているかもしれないが、静さんの番号だ。人生に躓いた時は、俺より先に彼女に相談した方がよっぽどためになる話が聞けるよ。まん中は、俺の番号。これは緊急を要する時に使えば、もしかすると役に立つかもしれない。ま、保証はしないけどね。そんでもって、最後は――」
 
 
ひと呼吸おいて、彼はにやりと人の悪い笑みを浮かべる。
 
 
「それは、高瀬専門の相談窓口に繋がるダイヤル番号だ」
 
「……結衣の?」
 
「ああ。誰が出るかは電話した時のお楽しみってな。ためしにかけてみればいい。そうすれば、必ず面白いことが起こる」
 
「それは……、誰にとって面白いこと、なのでしょう?」
 
「あ? もちろん、俺」
 
 
 
……これは、見なかったことにして封印すべきものじゃないでしょうね。
 
おののくわたしを前に柳さんがけたけたと声を上げて笑う。今になってこの人に意地でも相談しようとしなかった結衣の気持ちが分かった気がした。
 
 
「まあ冗談はこれぐらいにして、いいから騙されたと思って家にけった後でもダイヤルしてみな。誓って君にとっても悪いようにはならないよ」
 
「具体的には、どのような未来が予想されるのでしょうか?」
 
 
警戒しながら聞いてみる。柳さんは腕を組んで大げさなそぶりで悩みだした。
 
 
「うーん、そうだなあ。少なくとも、高瀬の現状が劇的に改善されるのは間違いない。まあ、俺は強制しないし、それを使うかどうかはマヤちゃん次第だよ」
 
「分かりました」
 
 
いただいたメモは財布の中にしまい柳さんにお礼を言って店を後にする。
 
家に帰ればすぐに自室に閉じこもり、再びメモを開いた。
 
帰り道で散々迷ったけれど、意を決してスマホの画面を起動させる。
 
これを渡してくれた柳さんは人を困らせて遊ぶどうしようもない方だった。しかしどうしてか、結衣の身を案じているのは本当だと確信できた。
 
最後までわたしの話を真剣に聞いてくれたからという、ありふれた理由しか出て来ないけど。
 
そんなひとが結衣のためになると言って、適当な電話番号を教えてくるとは思えなくて。
 
緊張に震える指で、ひとつひとつ数字を入力していく。
 
11桁の数字が画面に並ぶ。何度も間違いがないかを確認して、通話ボタンを押した。
 
呼び出しのコールが鳴り始める。
 
相手は一向に出る気配がなく、断続的な音が延々と続いた。
 
仕方がないので時間を改めて再度かけ直そうとしたまさにその時、コール音が途切れた。
 
……っ、繋がった? 電話の向こうからは物音ひとつ聞こえなくて、相手が電話に出てくれたのか不安になる。
 
そういえば電話の相手になんと伝えればいいのか、全く考えていなかった。
 
失態を悔いながら声を絞り出す。
 
 
「あ、あの……」
 
「――、誰だ?」
 
 
返ってきたのは威圧感と警戒心をむき出しにした、低い男性の声。
 
たった一言聞こえただけなのに、彼の不機嫌な気が電話越しに伝わってくる。
 
怪しんでいるためか相手はそれ以上話さない。まるで自分が悪事を働いているような気分になって泣きそうになる。
 
だめ。このままじゃ本当にいたずら電話になってしまう。与えられたチャンスを棒に振るわけにはいかない。
 
 
「あの、わたし、高校で高瀬結衣さんのお友達をさせていただいている、津月と申します」
 
 
わたし次第だと言った柳さんを信じたのだから、最後までやり通さないと。
 
この結果が、柳さんの言う通りに事態を好転させてくれることを祈らずにはいられなかった。
 
 
  ☆  ☆  ☆

 

続く


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